和室と聞いてほとんどの人は、畳が敷いてある部屋を思い浮かべるでしょう。
しかし、畳が敷いてあるすべての部屋が和室というわけではありません。
例えば、柔道場には畳が敷いてありますが、
柔道場を和室と呼ぶ人はいないでしょう。
家をたてる場合、『和室がないとどうにも格好がつかない』、
『和室が1部屋あったほうがいいのではないか』といった和室問題が、
設計の段階で必ず起こります。
でも、アナタの思い描く和室とはどんなものでしょうか?
日本古来の伝統的様式の和室なのか、
い草の良い香りのする畳の上でゴロンと横になりたいのか、
どんな和室を望んでいるのかをはっきりさせる必要があります。
和室にはいくつかのタイプがあります
和室のイメージは人それぞれですが、
和室には大きく分けてこのようなタイプがあります。
きちんとした部屋
例えば、大事なお客様が家に訪ねて来たり、
あるいは、法事や慶事、正月など、いつもよりも多くの人が家に訪れたときに使用する、
ここぞというときのための和室のタイプ。
団欒の場
家族みんなや隣近所のお友達と談笑する茶の間であったり、
ちょっとおしゃれに掘りごたつにして足を伸ばしたり出来る、
畳の上でくつろぐための和室のタイプ。
横になる場所
疲れたときにちょっとゴロリと横になったり、
天気のいい暖かな日にはウトウト昼寝をしたり、
和室で畳の感触を味わいたいタイプ。
どんな和室がお望みですか?
これから家を建てようとするアナタが、
もし和室は絶対に必要だ!、1部屋は和室にしたい!と考えたら、
アナタの和室はどんな使い方をイメージしているのかはっきりしましょう。
アナタが和室に求めるものは、格式ですか?、雰囲気ですか?、それとも畳ですか?
洋室と和室の段差について
洋室と和室の間にある段差は、
意外と和室に影響を与えています。
例えば、昔からよくある、洋室から和室の間に敷居分の段差がある場合。
段差の前でスリッパを脱ぎ、和室に上がるので、
気分を切り替える事のできる段差になります。
最近では、洋室から和室の間にあえて段差を作らず、
バリアフリーとして使用することも増えてきました。
また、和室を小上がりにして、
洋室で座っている人と、和室で座っている人の目線を合わせることも可能です。
小上がりの和室は、洋室と和室を別々のものと考えるのではなく、
洋室と和室の連続感、一体感を高めることができます。
和室は畳や壁のデザインを考える前に、
和室と隣り合わせになる部屋との関係によって、
どんな使い方になるのか具体化させる部屋なのです。